賣卜先生糠俵より

2023年9月14日

過日に掲載しました

江戸時代の書物(笑)

『 賣卜先生糠俵 』

まだ少ししか目を通していませんが、

読み物としてなかなか面白い内容です。

字を見る楽しみもありますので、

ボチボチこちらでもご紹介して

いきます。

著作権等の問題はありませんので、

堂々と写真を載せてしまいます。

まずは、前回のブログでも写真に

撮っていましたが、賣卜先生の人となり?

が記された序文からです。

賣卜先生糠俵序

賣卜先生糠俵序ばいぼくせんせいこぬかたわらじょ

無何有むかゆうの[能]さとに[爾]おきなあり[里]

賣卜ばいぼく先生といふ

終日ひめもす舌をたがやせども

に[爾]つちかふにもあらず[須"]

子に[爾]対しては[八]孝を

しんに[爾]ふては[八]ちゅうとけども

自行事不能みずからおこなうことあたわざれば

賣卜先生糠俵序

陰陽師おんみょうじ身の上知らず[須"]といふも宜也むべなり

もとより[里]不学者論ふがくしゃろんに[爾]不負まけず

口あ[阿]るままに[爾]も無ひ事を

言ひ散らせば糠俵こぬかたわらと題して

其の口をかがりぬ[怒]

 ※ルビは現代仮名遣いにしてます

 ※[ ]は、変体仮名の元となる漢字です

◆無何有:”何か有る”が無い

    →何もない、自然な状態

◆陰陽師身の上知らず:

 他人のことは分かっても自分のことは

 分かっていない

◆宜也:もっともなことだ

◆かがる:縛って束ねる、縫う、つづる

◆糠俵:(でんぼくの解釈として)

 口ばかりで中身がないから、

 米俵でなくて糠俵なんでしょう(笑)