自動も考えもの

今週末に健康診断があるのですが、

みなさまご存知のとおり、

いくらか準備いたすものがあります。

きれいごとではありませんが、

大腸の状態を調べるための

採便というものも大切なその一つです。

なにぶん、検査日から前3日間で

2回採便せよとのことで、

いささか慌ただしいわけです。

勤め人たる私、就寝時間を除くと

勤め先にいる時間が最も長いわけで、

そのときにチャンスが訪れる可能性は

十分に大きいわけでして、

そういうことで採便キットを携えて

出勤いたしました。

予想は当たって、その時が訪れました。

便座に座って微妙な調整をしつつ、

検体となるものを無事排出したわけで

ございます。

安堵もつかの間、気づきました。

「 この御トイレ、お尻を浮かしたら

 お水流さはるわ・・・ 」

「 え、どないしよ、ここから

 わてどないしたらええの? 」

ふと目を横にやると、壁にいろんな

ボタンがついてるんです。

(※普段、使わない人なので)

「 あ、なんか・・・

 停止■ボタンいうもんがあるわ 」

「 これを押しながら立ってみたら

 ええんとちゃうやろか・・・ 」

ボタン押しながらゆっくり立って、

そうろと振り返りましたところ・・・

「 キュイ~ン・・・

 シュボッ、シュボボボボ・・・ 」

「 あっ、待って!

 待っておくんなはれっ! 」

こうして大切な検体は無情にも

流し消されてしもうたのです。

わたし、思いました。

何でも自動がええいうもんではおまへん

考えれば、妹が住む新しい家でも、

御トイレの便器の中、

細かいバブルを張ったお水が

なみなみとしてるんです。

こんなん、検体も沈んでまうばかりで

どないにもできません。

最新の技術とやらも

時に考えものですわ。