筆写 ~ 宮沢賢治『虹の絵具皿』より
「う~ん・・・難しい・・・」
と思ってしまうのだけれど、
「難しい」と思わないのが良い。
だからと言って、
「簡単、簡単」と思う必要もない。
ひたすら単純に
「今の自分が書いた結果が、これ」
というだけなのだ。
目に見えて現れるのが結果で、
その結果を作る源となっているのは
自分自身の状態というに過ぎない。
「うまく書けない・・・難しい・・・」
というのは、
今の自分自身の状態に対する認識を
すっ飛ばして(あるいは無視して(笑))、
自分自身に対して
勝手な理想や期待を持ち込んでいる。
こうなると、着実に積み重ね、
そして発揮できるであろう力が、
そのようにできなくなってくる。
私自身を顧みての話だ。
筆写文章
ポッシャリ、ポッシャリ、
ツイツイ、トン。
はやしのなかにふる霧は、
蟻(あり)のお手玉、
三角帽子の、一寸法師の
ちいさなけまり
宮沢賢治『虹の絵具皿』より
※ 筆写では、原文ひらがなの一部を
漢字にしています。
ディスカッション
コメント一覧
何となく分かります。模写すると、一番はじめに書いたものが良かったりします。
書けば書くほど、文字に自分の余計な念がはいるんでしょうね。
一番はじめのものが、一番欲がない。そこにある物を写す気持ちが強いと思います。
アホみたいに練習を繰り返すと自分の物になって、一番はじめより良い物になるんですけどね〜。
そうそう(笑)一番はじめに書いたものって、
書いている時の精神状態としては最も落ち着い
てる場合が多いですよね。
そして、アホみたいに練習を繰り返すと・・・
というのも同感。
一番はじめと、アホみたいに練習を繰り返す
までの、その間の部分で余計な念との戦いが
繰り広げられるのだ(笑)