筆写 ~ 梶井基次郎『過古』より

硬筆筆写 梶井基次郎『過古』より
この画像をクリックするとPDFファイルとして拡大表示します

昨日は、お嫁さんとお義母さんと三人で

西国三十二番札所である観音正寺へ。

滋賀県の近江八幡市にあるお寺さんです。

ご覧の通り、きぬがさ山という

お山の山上にあり、眼下には

鮮やかな麦秋が一望できました。

ことわざの道と呼ばれる参道には、

生きていくうえでの大切な教えが

書された33の札が立掛けられて

います。

クスっと笑えながら納得のいく教えは

自分の中にスッと入ってくるものです。

『 相手だけ責めるから争いになる

  反省の余地はまだある 』

『 かけられている迷惑より

  かけている迷惑は気づかない 』

『 人の一生に厄年はない

  躍進の「やく」と考える 』

今回筆写した文章にも

これらに通ずる教えを

感じ入る私でした。

最後に、参道で出会った

昆虫の赤ちゃんたちを。

筆写文章

一本の燐寸まっちの火が、ほのおが消えて

炭火になってからでも、闇に対して

どれだけの照力を持っていたか、

彼ははじめて知った。

  梶井基次郎『過古』より