筆写 ~ 正岡子規『かけはしの記』より

正岡子規『かけはしの記』より
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昨晩は、お嫁さんの実家の屋上にて

京都五山の送り火を拝んできました。

今は亡き大切な人をお見送りする

あの時間は、生きている私たちにとって

本当にありがたいものだと感じます。

親、祖父母、ご先祖様には、普段より

決して粗末に接しているわけでは

ありませんが、お盆の供養とともに

わずかながらもその方々を心の真ん中に

おいて思いを馳せてみる時間には、

嬉しさでも悲しさでも寂しさでもない

一種特別な感情がこみ上げてきます。

筆写文章

腰をかがめての辛苦艱難しんくかんなん

世を逃れての自由気儘きまま

固より同じ煩悩の意馬心猿いばしんえん

知らぬが仏の御力を杖にたのみて

  正岡子規『かけはしの記』より