筆写 ~ 南部修太郎『麻雀を語る』より

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先週の週末も書写の稽古をしていたが、

「 心地よく感じる筆写を

 なかなか書き上げられない 」

という、

もどかしさ = よろしくない循環

に微妙に囚われてしまい、

その後、お嫁さんと散歩もしたけれど

なんとなくスッキリしない時間を

過ごしていた(笑)

私としては、これは避けたいのだ。

晴天の日あれば雨天の日あり。

書ける日あれば書けない日あり。

そこに良いも悪いもない。

そのような『流れ』があるだけ。

『流れ』を自然のものとして

『流れ』と一体になり、心をブラさない。

心がブレないその先に、結果的には、

いつでも書き上げられる筆写がある

のだと感じている。

本質はおそらく

シンプル過ぎるほどシンプル、

というのが私の考えだ。

筆写文章

乳色(ちちいろ)の夜靄(よもや)

立ち罩(こ)めた上海の

あの茶館の窓際で聞いた

麻雀牌の好ましい音は

今も僕の胸底(きょうてい)に懐かしい

  南部修太郎『麻雀を語る』より