筆写 ~ 折口信夫『舞ひと踊りと』より

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ペン字の練習において意識すべきこと

などというと、これはまた人によって

異なるだろうし、「これがポイント!」

などとは一概に言えないと考えている。

ただ、練習をするなかで、

誰しも何か感じたり思ったりすることが

あるはずで、そういったものに

落ち着いた気持ちで丁寧に向き合う

ことは、とても有効だと思う。

ここを安直なノウハウ探しに走って

世の中のいいトコ取りをしようと

すると、結果的に自分が振り回される。

とは、私自身の経験だ(笑)

「手っ取り早く・・・」

「効率よく・・・」

決して悪いことではないが、

こういったことが最優先にされると、

それはいささか危険な兆候だ。

今回の筆写文章における

『舞ひ』の精神は

それを諫めてくれそうだ。

筆写文章

古来神遊びを初めとして、

我が国に行はれてをつた(=おった)

幾多の鎮魂の舞踊である所の遊びが

次第に舞ひの方に傾いて、

名もさう呼ばれるやうになった。

  折口信夫『舞ひと踊りと』より