筆写 ~ 横瀬夜雨『筑波ねのほとり』より

この画像をクリックするとPDFファイルとして拡大表示します

先ず、字の間違いについて(笑)

『嗚呼(ああ)』の『嗚』、

旁は『鳥』ではなくて『烏(からす)』!!

嗚咽(おえつ)の嗚(お)ですね。

今日、はじめて気がついた。

改善したい点がチラホラだが、

” 欲 ” を薄めて(笑)

書き上げた筆写。

字の練習をするのだけれど、

上手く書こうと思わないように。

上手く・・・の類の”欲”は

時に自身を苦しめることになる。

上手く書こうと思わないように。

しかし、それは決して

『 雑であってはいけない 』。

『丁寧』と『上手く・・・』を

自分の中で分離させる鍛錬を

積み重ねていかなければならない。

そして丁寧さとは、

その精神性なのだ。

具体的な字の話として、

『呼』の最終画は

もう少し右側へとふくらみを

もたせてあげたいところ。

『花』の”ヒ”の部分の書き方は、

街中で見た看板の字を学んだもの。

『飾』の字と『静』の字が

横に並んだので、

『静』の最終画を止めとして、

変化を持たせている。

そのままハネるのもいい。

『ども』だけを連綿体にして

しまっているため、ここを分離させるか、

『らむ』も連綿体にしてあげると、

一体感はもう少しUPするかな・・・。

筆写文章

嗚呼幾年青き草沽(ぬ)れて

堤(つつみ)を花の飾るらむ

雨は静かに注げども

人は歸(かえ)らぬ古里に

  横瀬夜雨『筑波ねのほとり』より