筆写 ~ 山本周五郎『石ころ』より
『石ころ』の最後の一節です。
ただ黙々と自分の信じる道を生きる
一人の男。その彼の打ち立てる功名と
手柄の象徴が「平凡」というのです。
思うに、平凡か非凡かというのは
何かと比べたときに生じる概念で、
己の信じる道だけしか見ていない
彼にはそのような概念の生じようが
ない、いや、彼の心情としては、
そのようにありたいという様子が
物語の中で語られています。
私はなんだかそこに、
「自由」というものを感じるのです。
筆写文章
やがて良人(おっと)が凱旋すれば、
そこにまた石が一つ殖(ふ)えることだろう。
人には見えないが多くの功名と手柄を
象徴する平凡な一つの石が・・・・・・。
山本周五郎『石ころ』より
ディスカッション
コメント一覧
私の心はまだまだ未熟(笑)ですので、非凡だ平凡だと比べがちです笑
でも少し前に私が非凡だ非凡だと思っていた友人も私と同じような悩みを持っていて、私の持っている悩みもまた平凡な悩みで…みたいなことがあってからみんなあまり変わらないんだなぁ…と思うようになった記憶があります。人に嫉妬も少なくなりました。
人間とは比べがちな生き物だと思っていますが、私は比べるのはやめて振り切って自分の事を信じこの物語の一節のように石ころを増やしたいですね笑
私も同じく、平凡な石ころを
増やしていくような、そんな
生き方がしたいっす (´з`)
もともと備えている性格・性質
みたいなものもあると思いますが、
心の持ち様というのも練習次第で
少しずつ変わっていくものだとも
思っているので、書写や日常生活
を通してその練習の日々です(^^)