筆写 ~ 若山牧水『酒と歌』より

硬筆筆写 若山牧水『酒と歌』より
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後半に行くにしたがって

字粒が小さくなってしまいます(笑)

少な目の字数を6行に振り分けようと

したのですが、あまり俯瞰できて

いなかったようです。

『樣』の字は原文通りの異字体で。

長らく出たらめに酒を飲んできた

という牧水氏の本著における締めくくりは、

上の文章に続いてこう書かれています。

『それと共に酒をも本來の酒として

 飮むことに心がけようと思ふ。

 さうすればこの廿年來の親友は

 必ず本氣になつてわたしのこの懸命の

 爲事を助けてくれるに相違ない。』

牧水氏と同じように、中国の著名な

詩人たちも、お酒を愛する人が多い

のです。

それが ” 過ぎなければ ” 、お酒もまた

情趣ある時間と感性を生み出して

くれるもののように、私も思います。

筆写文章

一身をほうじて進んで行けば

まだわたしの世界はく新鮮で、

また、幽邃ゆうすいである樣に思はれる。

  若山牧水『酒と歌』より