筆写 ~ 『つかれ』より

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連綿線にはスッと芯の通った張りが欲しい

けど、張りだけ意識して運筆のスピードを

上げると、湾曲や行先のコントロールが

難しくなってしまう。

ゆっくり書きすぎると、線の張りや

筆圧による抑揚に乏しくなってしまう。

だから、「速い」か「ゆっくり」かの

どっちかという話ではなくて、

求める表現を得るための、自分に適した

スピードバランスを丁寧に意識して

練習をしなければいけないなぁ、と

常々思う。

だけど、それを常々忘れる(笑)

筆写文章

つかれし心に、何をかきかむ、

願ふは、眼の光をとざし。

淋しき夜の音づれ ―

闇のかほりを、すはむと思ふ。

  漢那浪笛 『つかれ』より