筆写 ~ 高山樗牛『清見寺の鐘聲』より(2)

硬筆筆写 高山樗牛『清見寺の鐘聲』より ー2-
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実りの秋、味覚の秋、

それを過ぎると

やはり秋はなんだか寂し気です。

人は誰しも、どこかに寂しさを抱えて

生きているように思います。

そんな寂しさに寄り添ってもらいたい。

いにしえより詠われてきた暮れ行く秋の

情景は、人の心情そのものでしょう。

落つる葉や人は寂しと暮るれども

更衣ころもがえにてなでふことなし

         ~でんぼく~

などと詠んではみる私も、

この時期を寂し気に浸るひとりです。

筆写文章

秋深うして萬山ばんざんきばみ落つ。

枕をそばだつれば野に悲しき聲す。

あはれ鐘の音、わづらひの胸に

もの思へとや

  高山樗牛『清見寺の鐘聲』より